バーティカルSaaSスタートアップ「Swish」の選択と集中。チュートリアル開発時間を80時間削減し、「顧客理解」に努める時間を最大化。

バーティカルSaaSスタートアップ「Swish」の選択と集中。チュートリアル開発時間を80時間削減し、「顧客理解」に努める時間を最大化。

Cloud CIRCUS 広報部

 

クラウドサーカス株式会社が提供する、カスタマーサクセスマネジメントツール「Fullstar」を導入したお客様の事例をご紹介します。

 

今回は株式会社Swish PdM 兼 CSの布間様に取材をさせていただきました。

 

 株式会社Swish
https://swish-inc.jp/

1.会社紹介

BtoBの家具業界や内装業界で現在課題となっている、品番の入力ミス、アナログな資料作成業務などを解決するべく、オフィス家具を中心とした、業界横断の家具検索プラットフォームを構築し、それらのデータを活用した業界特化型の提案書作成ツール"Swish"を開発・提供している。Swish内に登録している家具データベースについては、独自の手法で、今まで以上に簡単に家具の選定ができるロジックを構築し、紙カタログで探していた業務を大幅に改善することが可能。空間デザイナーや、設計者、また家具や内装材を選定する営業など、職種を問わず様々な方へのご提供をおこなっている。

2.Swishの体制

山田:

貴社はスタートアップということで、少数精鋭で業務を行われているかと思われます。
これから話す導入背景や活用方法のイメージを膨らませるために、まずは布間さんの担当業務について教えてください。

 

布間様:

メインとしているのはPdm領域ですが、営業・CSPdmを兼任しています。多くの会社が、これらの役割を分業し複数名で担当していると思いますが、社内リソースの関係上 横断しながら担当しています。1人で担当しているからこそ、お客様と一気通貫して携わることができ、分業体制では得難いより密なコミュニケーションを生むことができています。ここから生まれる会話の中で、お客様から機能要望を伺いそれをそのまま開発に繋げています。こうしてswishは本格リリース前の1年間、プロダクトを成長させてきました。

山田:

ビジネスサイドからプロダクトサイドまで全体を見通されているのですね!

限られた時間の中でこれだけの量を1人で実行できるコツはありますか?

布間様:

「選択と集中」ですね。すべての業務を同じ比重で行うことは難しいので、今、この瞬間の自身を取り巻く環境においては、どの業務により時間をかけるべきかは常に意識をしています。後述する導入背景の話にも繋がりますが、この選択と集中をする中で、私たちのプロダクトや市場の特性、事業フェーズを鑑みた時に、「CSのオンボーディング業務」に関してはかなり工数を削減できるイメージがありました。そこで本格リリース前に早めの段階で、ツール選定を進めるにいたりました。

逆にリソースをかける部分としては、「顧客理解」だと考えています。例えばオンボーディング時に、こちらからただ案内をするだけでなく、普段どんな業務をされているか、どんなシステムを利用しているかなどヒアリングし、顧客の理解に努めています。顧客理解により時間をかけることで、「そこまで理解してくれているなら布間さんにいろいろ相談してみよう!」と思いがけないところで担当者から歩み寄って話を進めてくれることがあります。こうしたコミュニケーションを大切にするためにも、自動化できるところはなるべくツールに置き換えようと思ったことも1つの導入背景にあります。

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3.導入背景

山田:

Fullstarをご導入いただいた経緯について教えてください。

布間様:

新サービスリリース直後の問い合わせ対応の工数を削減したく、先行投資でFullstarを導入しました。

導入時の背景として、今年の4月に新規サービスのリリースを控えており、リリース初期はユーザーからの問い合わせが増加することが予想されました。そこで、Fullstarを導入することで、ユーザーが自己解決できる環境を整え、オンボーディングにかかる時間を大幅に削減できると考えました。

オンボーディング・問合せ対応の工数を減らしたかった理由は、限られたリソースを顧客満足度の向上に繋げたかったからです。

オンボーディングにかかる時間を削減することで、営業としての新規受注に動ける時間を確保しつつ、 CS/Pdmとしては空いたリソースを新機能の開発や顧客ニーズの深掘りに充て、顧客満足度向上につなげたいと考えました。また、機能に関する問い合わせ対応に追われるのではなく、顧客が本当に求めているものを深く理解し、より質の高いコミュニケーションを実現したいと考えました。

リリース直後は、開発側が想定していない機能の使い方や、改善が必要なポイントが見えてきます。Fullstarを通じてユーザー行動を分析することで、そういった課題にいち早く気づき、プロダクト改善に活かしたいと考えました。

特に、リリース直後はユーザーが期待通りに機能を使いこなしてくれるか、未知数の部分が多いです。Fullstarを活用することで、ユーザーの行動を詳細に把握し、早期に課題を発見し改善することで、スムーズなサービス運用を目指しました。

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4.Fullstarを選んだ理由

山田:

他のチュートリアルツールも検討された中で、最終的にFullstarを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

布間様:

Fullstarを選んだ理由は大きく二つあります。

まず1つ目は、データ計測機能の豊富さです。

他社ツールと比較検討した結果、Fullstarが最も多くの指標を計測できるツールでした。私たちにとって、ユーザー行動を詳細に分析し、プロダクト改善に活かせる点は非常に魅力的でした。

そして2つ目の理由は、サービスを成長させていく上で必要となる機能を柔軟に実装できる可能性を感じた点です。どのツールが最適か不透明な中で、Fullstarなら将来にわたって活用できると判断しました。

いくつかの他社ツールとも比較検討し、2回ほどの打ち合わせを重ねてFullstarの導入を決めました。

山田:

ありがとうございます。現状だけでなく、将来を見据えて導入を決断されたのですね。

布間様:

正直なところ、6万円という金額は、創業間もない私たちにとって決して安い投資ではありませんでした。Fullstarで実現できるガイドやツールチップを、社内のエンジニアに開発してもらうことも検討しました。

しかし、今振り返ってみると、Fullstarに投資して本当に良かったと思っています。

例えば、Fullstarで簡単に作成できるチュートリアルをエンジニアに依頼した場合、開発に1ヶ月ほどかかり、その分の開発費は6万円を優に超えていたはずです。

現在のフェーズでは、新規顧客獲得のための機能開発を優先したいという方針があり、開発リソースは限られています。そのため、CSサイドで対応できることはなるべく自分たちでスピーディーに対応したいと考えていました。Fullstarは、まさにそのニーズを満たしてくれるツールでした。

山田:

スタートアップでは、開発リソースを確保できても、その後の運用フェーズでCS対応に手が回らないというケースも少なくありません。

布間様:せっかく開発した機能も、ユーザーの反応を見ながら改善していくためには、CS施策を柔軟に変更していく必要があります。しかし、その度にエンジニアに頼っていては、開発リソースを圧迫してしまうことになります。

Fullstarを導入したことで、CSチーム自身でガイドやツールチップを迅速に作成・修正できるようになり、開発チームへの負担を軽減できたことも大きなメリットだと感じています。開発に依頼する場合には、保守作業の時間に加えて、仕様書作成やイメージ共有などのコミュニケーションにも時間を取られます。結果として、Fullstarを導入したことで、これらの作業時間を約70%減らすことができたと考えています。

具体的に計算をしてみると、Fullstar導入によって作業工数の削減は以下のような内訳になると思います。

 作業内容 社内開発の場合 Fullstar導入後
ガイド作成 80時間 30時間(カスタマーサクセスで作成)
仕様書作成 10時間 -
開発担当とのやり取り 20時間 -
合計時間 110時間 30時間


5.活用方法

山田:

Fullstarの具体的な活用方法を教えてください。

布間様:

Fullstarでは主にチェックリスト・ポップアップ・ツールチップの3つの機能を活用しています。

1つ目のチェックリストでは「基本的な使い方や重要な機能をご案内」しています。

ウェルカムツアーと呼ばれる操作方法や機能の紹介のチュートリアルを作成し、新規ユーザーがスムーズにサービスを運用でき、価値を感じやすくなる仕組み作りをしています。

2つ目のポップアップでは「新機能リリースのご案内」を行っています。ポップアップはユーザーの目に留まりやすく、新機能への理解を促進する効果があるため、新機能の周知に役立てています。

3つ目のツールチップではSwishの画面上で操作方法や機能の補足説明」を行っています。見落としがちな便利な機能もより利用してもらえるようになり、操作方法が分かりづらい箇所もユーザーが自身で解決してくれるため、予想以上の効果を発揮しています。

当初は、「ユーザーはガイドをあまり利用しないのではないか」「ツールチップやチェックリストは補助的な役割に留まるのではないか」と考えていました。しかし、実際に運用してみると、「動線が分かりづらい」というお問い合わせに対して、ツールチップで補足説明を加えたところ、お問い合わせがほぼなくなったということもありました。

このように、Fullstarの活用によって、ユーザーが自身で不明点を解決できるようになり、カスタマーサポートの負担軽減と顧客満足度向上が実現できています。今後も、ユーザーのニーズやサービスの進化に合わせて、Fullstarの多様な機能を積極的に活用していきたいと考えています。

 

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6.導入効果

山田:
次にFullstar導入により実感できた効果を教えてください。

布間様:

Fullstarを導入したことで、顧客とのコミュニケーションが活性化し、サービスに対する理解が深まりました。 特に、NPS®  (Net Promoter Score®) 調査を通して、顧客の隠れたニーズやサービスに対する率直な意見を収集できたことは大きな成果です。

当初、NPS® 調査では「サービスをどのくらい周りの人におすすめしたいですか?」という、一般的な質問を設定していました。 しかし、あるお客様から低いスコア(2点)をいただいたことをきっかけに、 顧客との対話が生まれ、サービスに対する深い理解を得ることができました。

ヒアリングの結果、そのお客様は 「サービスには大変満足しているものの、競合他社に知られたくないため、周りにはおすすめしたくない」 という、Swishならではのユニークな利用状況であることが判明しました。(笑) 

この経験を通して、「周りの人におすすめしたいですか?」という質問が、必ずしもすべてのサービスに最適解とは限らないこと、Swishのユーザーは、競合に知られたくないと思わせる顧客体験を提供していることに気づかされました。

さらに、NPS®  の取得を通して、顧客は基本的な機能に関する質問はすぐに問い合わせる一方、 「後で聞こう」と思った些細な機能については、そのまま使いこなせていないケースが多いということも明らかになりました。

実際に、「実はこんな機能もあったんですね!」という声をいただくことも多く、 顧客に全ての機能を十分に理解していただくことの難しさを痛感しました。

FullstarでNPS®  を実施したことで、顧客との対話のきっかけが生まれ、サービス改善のヒントとなる貴重なフィードバックを多く得ることができました。 今後も、顧客の声に真摯に耳を傾け、Swishならではの価値を最大限に引き出すサービス開発に努めていきたいと考えています。

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7.今後の活用

山田:次に、今後の活用について教えてください。

布間様:

今後は、ツールチップとポップアップを用いて、Swishのユーザーが気付いていない便利な機能に焦点を当て、サービスの価値を最大限に伝えていきたいと考えています。

導入当初は、ガイド機能を中心に活用していくことを検討していました。しかし、実際にFullstarを運用する中で、ツールチップやポップアップ機能の方がswishのサービス特性や顧客層に合致しているという結論に至りました。

 視覚的に分かりやすく、簡潔に情報を伝えることが大切です。

具体的には、以下のような運用を行う予定です。

 

機能 説明
ツールチップ

新機能の操作方法を補足
見落としがちな便利な機能をアピール

ポップアップ

新機能やアップデート情報など、重要な情報をタイムリーに通知
カタログデータベース追加など、ユーザーへの影響が大きい変更を告知

GIF画像 口頭では伝わりづらい操作方法を、視覚的に分かりやすく解説


今後もユーザーの自己解決を促進し、よりスムーズで快適な顧客体験を提供することで、更なる顧客満足度の向上を目指してまいります。


 

 

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