クラウドサーカス株式会社では10種類のデジタルマーケティングSaaSを提供しています。その1つであるAR作成SaaS「LESSAR」でのチュートリアル活用事例を紹介します。
今回は、LESSAR商材責任者の 小此木 将さんに取材を行いました。
LESSARとは、誰でも簡単にブラウザAR®が作成できるサービスで、ユーザーはアプリをインストールせずに、スマートフォンのカメラ機能だけでARを体験することができます。
近年、消費行動が「モノ消費」から「コト消費」にシフトしていることもあり、SNSやインターネット上からのシームレスな企画としてビジネスシーンで幅広く活用され、2,300社以上の企業様にご導入いただいております。
▼LESSAR
https://less-ar.jp/
−チュートリアルを実装前の課題について教えてください。
小此木：
LESSARフリープランの初期設定完了率が低かったことです。
LESSARは有料プランと無料プランがあるのですが、有料プランには専任のカスタマーサクセス担当がいて、初期設定を支援しているので、完了率がほぼ100％でした。ただ、無料プランは特に担当がつくわけでもないので、お客様自身で設定を進めていただく必要があり、初期設定の完了率が60％程度でした。
そのため、フリープランユーザーの設定完了率を上げたいとは考えていたのですが、1500社以上のアカウント数があり、人的にフォローしていくには限界があると判断しました。
私はビジネスサイドの責任者で、初期設定完了率が低いことはカスタマーサクセスの問題ではありますが、人的フォローが現実的ではなくテクノロジーで解決すべきと思い、プロダクトチームと協力して、チュートリアルの実装を行うことにしました。
現在、LESSARには機能に応じて6つのチュートリアルをつけております。
それぞれクリックをすると、チュートリアルが起動するようになっています。 チュートリアルは、誰でも理解できるように、操作をする手順と簡単な説明を行っています。 
また、チュートリアルで操作手順を示しながら入力もできるようにしているので、ユーザーは操作を学びながら初期設定を完了させていくことができるようになっております。
−チュートリアルを実装してからどのような効果があったか教えてください。
小此木：
まず、当初の狙い通り、初期設定の完了率が大幅に向上しました。初期設定を完了するまでのチュートリアルを実装することで、完了率を14％向上させることに成功しました。現在も定点的に完了率を計測しているのですが、実装直後の一時的な効果ではなく、安定して高い初期設定完了率を維持できています。
さらに、プロダクトサイドに協力してもらい、「チュートリアルを実行したユーザー」と「チュートリアル未実行のユーザー」でセグメントを分けて、初期設定の完了率を計測してみると、「チュートリアルを実行したユーザー」はなんと95％が初期設定を完了させることができていました。
有料プランで人的フォローを行い、100％にしているところを、チュートリアルで一切人的フォローをすることなく、初期設定完了率を上げられたのは非常に大きいです。
小此木：
次に、アクティブ率も向上しました。チュートリアルで初期設定を完了し、使い方を理解したユーザーが増えたので、副次的にログイン率にも良い影響が出ました。チュートリアル実装前後で比べ、140％になりました。
まだチュートリアルを実装して1年経過していないので、継続率にどのくらいプラスの影響があるかは正確には分かりませんが、アクティブ率が高いとSaaSの継続率も高くなるので、チャーンを抑えることにも貢献すると思います。
−小此木さん、ありがとうございました。
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