「おすすめNPS®ツール7選!計算方法から活用メリット・注意点まで徹底解説!」

「おすすめNPS®ツール7選!計算方法から活用メリット・注意点まで徹底解説!」

NPS®とは、顧客ロイヤリティを知るための指標です。近年、BtoB SaaS企業や従業員のエンゲージメント調査でもNPS®の取り組みは増加傾向にあります。しかし、NPS®を正しく測定して活用するには適切なツールの選択が重要になります。この記事では、NPS®のメリットや注意点、おすすめのNPS®ツール7選をご紹介します。

  

NPS®️とは?

NPS®(Net Promoter Score/ネット・プロモーター・スコア)とは、顧客ロイヤルティを知るための指標です。

NPS®は、米国のコンサルティング会社「ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)」でフェローだったフレッド・ライクヘルド(Fred Reichheld)氏により、著書『顧客ロイヤルティを知る「究極の質問」(原題:The Ultimate Question)』の中で提唱されました。

NPS®は、顧客に「あなたはこの商品・サービスをどの程度、友人や同僚に勧めますか?」というアンケート項目(質問)を投げかけます。この質問に0~10の11段階で答えてもらった結果を数値化して求められます。

また近年、従業員のエンゲージメントが企業の成功に大きく影響するという認識が高まり、多くの企業がエンゲージメント調査を重視するようになりました。その調査方法の一つとしてNPS®が注目されています。従業員向けのNPS®調査では、「現在の職場を10段階で評価してください」「この職場を家族や友人に薦める可能性はありますか?」などの質問をして、その結果からスコアを算出します。

NPS®︎の計算方法

NPS®は、以下a~dの手順で計算します。 

a.顧客に「この商品・サービスを友人や同僚に薦める可能性はどの程度ありますか?」と質問し、0から10の11段階で回答してもらいます。

まず、顧客に上記質問を投げかけ、0から10の11段階で回答してもらいましょう。

この質問は非常にシンプルですが、身近な人に対して薦められるかどうかを尋ねることで、顧客に商品・サービスに対する厳しい評価を求めることができます。

NPS®を提唱したフレッド・ライクヘルド氏が著書のタイトルにした通り、まさに「究極の質問」と言えるでしょう。

サービス評価の場合は「このサービスを」、従業員の会社に対する評価をする場合は「この会社を」と、対象に合わせて質問文をカスタマイズしてください。

 
b.回答の数値によって、顧客を「推奨者」「中立者」「批判者」の3グループに分ける。

aで得た回答によって、顧客を3グループに分けていきます。

推奨者:9、10の数値を答えた顧客。商品・サービスを愛用してくれ、周囲にも勧めてくれる層です。

中立者:7、8の数値を答えた顧客。特に商品・サービスを周囲に勧めることもない代わりに、
    悪い口コミも広げませんが、何かのきっかけで競合の商品・サービスへ移りやすい層です。

批判者:0~6の数値を答えた顧客。商品・サービスに対する悪い口コミを広げる可能性の高い層です。

 
c.全体に占める「推奨者」「批判者」の割合を算出します。

全体に占める「推奨者」「批判者」の割合を算出します。

たとえば、100人中、9,10の数値を答えた顧客が20人だとすれば、20%という具合です。

 

d.「推奨者」割合から「批判者」の割合を差し引く

cで求めた「推奨者」割合から「批判者」の割合を差し引きます。

たとえば、100人中、9,10の数値を答えた顧客が20人、0~6の数値を答えた顧客が50人だとすれば、

20(%)‐50(%)=‐30(%)

という具合です。

NPS®︎調査の実施メリット

NPS®のメリットは様々ですが、主なものを以下に示します。

・簡単に実施できる

NPS®は企業や商品・サービスを友人や同僚に薦める可能性を0から10の範囲で評価するシンプルな質問であり、専門知識がなくても適切に調査することが可能です。また、調査結果は「推奨者の割合から批判者の割合を差し引く」という分かりやすい計算方法なので、実施の難易度が低いことがメリットの一つです。

・データの集計が容易

NPS®の質問がシンプルで分かりやすいため、回答者にとっても回答しやすい形式になっています。通常のアンケートでは質問項目が多く、回答者が離脱しがちですが、NPS®の推奨度調査なら回答が簡単に終わるので離脱が少なくなります。また、集計も比較的簡単で、数値化された結果をすぐに得ることができます。

・定量的な分析や改善ができる

NPS®はスコアとして数値化されるため、顧客のエンゲージメントレベルを定量的に把握することができます。これにより、時間経過による変化を定量的に追跡したり、他の指標との相関を調べることが可能となり、必要に応じて対策を講じることができます。また、NPS®には自由記述欄も設けられており、顧客のフィードバックや意見を収集することができます。これにより、サービスや製品、社内体制の改善に役立てることができます。

 

NPS®️調査の注意点

NPS®を活用する際には以下の点に留意する必要があります。

・日本人は評価を控えめにする傾向がある

日本の文化的な背景から、日本人は評価を行う際に控えめな傾向があります。例えば5段階評価であれば、真ん中の3を選ぶことが多くなります。そのため、NPS®スコアを他の地域や業界と比較する場合は、この点を考慮する必要があります。

・サンプル数による結果の変動が大きい

NPS®調査は質問項目と自由記述欄を絞ったシンプルな形式なので、従来の多項目アンケートと比べると、一人当たりの回答情報量が少なくなります。したがって、サンプル数が不十分な場合は、精度の低い結果になってしまう可能性があります。また、サンプル数が少ないと数値の変動が大きくなるので、注意が必要です。

NPS®️ツールについて

NPS®ツールとは、NPS®調査を実施し、顧客のブランドやサービス・従業員の企業に対する愛着(ロイヤルティ)を測定するためのツールです。

NPS®ツールを導入すると、NPS®の調査設計や実施が簡単になるだけでなく、データの収集や分析を自動化し、フィードバックする機能が利用できます。

また、調査からフィードバックまでのリードタイムが短縮されるため、顧客の意見を素早く的確に把握し、サービスや製品の質を向上させるための具体的なアクションを迅速に計画、実行することが可能になります。

NPS®️ツールおすすめ7選

ここからは、NPS®調査に役立つツールを7つご紹介します。


6-1. Qualtrics(クアルトリクス)https://www.qualtrics.com/jp/
Qualtrics.png

Qualtricsは、アメリカのクアルトリクス社が提供するNPS®ツールです。ユニコーン企業として注目されていたクアルトリクス社は、2018年に日本法人を開設。2019年には基幹システム最大手のSAP社に買収されました。

顧客向けのNPS®ツールのほか、従業員向け、製品開発向け、ブランディング向けなど、様々な用途のツールを提供しており、世界16,000ブランド以上の導入実績があります。Qualtricsの特徴は、ウェブサイトやアプリなど様々なチャネルから顧客の声を収集できる点にあり、顧客のロイヤルティレベルを分析し、満足度が低く離脱の可能性がある顧客を特定できるのも魅力の1つです。

・料金:要問い合わせ

6-2. SurveyMonkey https://jp.surveymonkey.com/
SurveyMonkey.png

SurveyMonkeyは、アメリカのMomentive社が提供するサーベイツールです。このサーベイツールは、テンプレートを活用して数分でアンケートを作成できます。無料プランでは最大10個の設問を設定可能で、NPS®・アンケートテンプレートを使って継続的にメール送信ができます。また、NPS®計算機能により、「批判者」「中立者」「推奨者」の数を入力するだけで自動計算が行われます。

有料プランでは、無料プランの機能に加え、無制限のフィルタリングとクロスタブ機能、ブランドカスタマイズ、結果のエクスポートなどが利用できます。細かいターゲット設定ができるため、自社が求めるデータを効率的に収集可能です。これらの機能により、アンケート作成から結果分析までをスムーズに行うことができます。

・料金:月額4,600円/ユーザー(チームアドバンテージの場合)(※無料プランあり)


6-3. Mopinion https://mopinion.com/
mopinion.png

Mopinionは、顧客のフィードバックを収集・分析し、サービスや製品の改善に役立てるクラウドツールです。Webサイトやモバイルアプリから顧客の声を集めることができ、NPS®調査を行うことで顧客ロイヤルティの測定や改善が可能です。また、アンケートフォームの作成や集計レポート機能、マーケティング用キャンペーン作成機能など、さまざまな機能を提供しています。日本語対応はされておらず、英語のみでの利用となりますが、無料プランの提供があります。有料プランを選択した場合でも、14日間の無料トライアルが利用できます。

・料金:月額259ユーロ(スタンダードの場合)(※無料プランあり)


6-4. Your Voice https://your-voice.jp/
Your Voice.png

Your Voiceは、顧客満足度やニーズを把握するためのソフトウェアです。ウェブサイトやアプリに簡単に導入でき、顧客の声をサービスや製品の改善に活用できます。シンプルで分かりやすいツールなので、スマホでも使いやすいアンケートを作成できます。顧客からのフィードバックはリアルタイムに分析され、改善アクションはメールやLINEで通知されるので、売上などのスコアとNPS®の関連性や改善点を迅速に見つけることができます。

申し込みから最短1営業日で利用開始が可能で、トライアルではNPS®分析機能が使えることも魅力の1つです。

・料金:要問い合わせ


6-5. EmotionTech CX https://emotion-tech.co.jp/cx/
Emotion Tech CX.png

EmotionTech CXは、顧客満足度の改善を支援するクラウドツールです。NPS®調査に特化しており、業界や業種に合わせた質問票を作成できます。回答データを分析することで、自社の商品やサービスに対する課題と優先度を把握できます。分析にはエモーションテックの特許技術を用いたカスタマージャーニーマップが活用されており、高精度な結果が得られます。KARTEやSalesforceといった外部ツールとの連携も柔軟に対応でき、顧客へのアクションを的確に行えます。

さらに、従業員エンゲージメントの向上を包括的に実施できる「EmotionTech EX」の提供も行っており、企業の組織体制も調査できます。

・料金:要問い合わせ


6-6. M-ONE https://markitone.co.jp/solution/m-one/
M-ONE.png

M-ONEは、NPS®アンケートとテキストマイニングの両機能を備えたクラウドツールです。NPS®アンケート結果に加え、自由記述コメントからも有益な情報を抽出できるのが大きな特長です。コメントのポジティブ/ネガティブ判断や頻出語の可視化など、テキストデータの深堀り分析に優れています。

さらに、日本の風土を踏まえ、NPS®の点数判定にはコメント分析を組み合わせることで、より正確な評価が可能なことに加え、業界に合わせたアンケート設計のサポートも提供しており、顧客の声を多角的に捉えられる点が強みです。

・料金:要問い合わせ


6-7. Fullstar(フルスタ) https://fullstar.cloudcircus.jp/
Fullstar NPS.png

最後にご紹介するのが、クラウドサーカス株式会社が提供するFullstar(フルスタ)です。

Fullstarは株式会社アイ・ティ・アールが発行したレポートから、デジタル・アダプション・プラットフォーム市場(従業員100~300名以下)で売上金額推移およびシェアNo.1を獲得しているツールです。

顧客や従業員が使用しているwebサイトやサービス上にNPS®やアンケートを表示することが可能です。取得した回答データはクロス分析をすることで、自社サービスの評価を洗い出し、よりユーザビリティが高いサービスへと改善できます。

また、近年働き改革が重要視される中で、社内アンケートやNPS®を社内システム上に表示することが可能なため、従業員の声をより多く取得できるツールとなっております。

フリープランもご用意しているため、気軽にお試しいただけます。ぜひお申し込みください。

・料金:月額60,000円(Light planの場合)(※無料プランあり)


まとめ

本記事では、NPS®ツールの概要やメリット・注意点から、おすすめ7選をご紹介しました。

NPS®は、企業の業績と密接に関連している指標であり、その重要性は今後さらに増すと予想されています。これは単に顧客満足度を測定するものではなく、他者に推奨したいと思う商品やサービス・組織体制を提供できているかを評価するためのものであり、現状を定量的に調査できる指標です。

こちらでご紹介したツールを参考に、NPS®を実施してみてはいかがでしょうか。

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