業務効率化や顧客満足度向上を目指す多くの企業が注目している「Salesforce(セールスフォース)」。世界中で導入されているクラウド型CRMプラットフォームとして、営業・マーケティング・サポートまでを一元化し、企業のDXを支援しています。本記事では、Salesforceの基本概要から具体的な機能、導入メリット、活用事例、導入時の注意点までをわかりやすく解説。さらに、導入後の運用をスムーズにする「DAPツール」の活用についてもご紹介します。
目次
Salesforce(セールスフォース)は、世界的に導入されているクラウド型CRM(顧客関係管理)プラットフォームです。営業、マーケティング、カスタマーサポートなど、顧客接点に関わるあらゆる業務を一元化し、業務効率の向上や売上アップを支援します。企業規模や業種を問わず柔軟に導入できる点も特徴で、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にも大きく貢献しています。
Salesforceは多彩なクラウドサービスを提供しています。代表的なものには「Sales Cloud(営業支援)」「Service Cloud(カスタマーサポート)」「Marketing Cloud(マーケティング自動化)」「Commerce Cloud(EC構築)」などがあります。さらに「Tableau(BIツール)」や「Slack(コラボレーションツール)」との連携も可能で、企業のデジタル基盤としての役割も果たします。
Salesforceの最大の強みは、クラウドベースであることによる拡張性と柔軟性です。インターネット環境さえあればどこからでもアクセスでき、リアルタイムでのデータ共有や分析が可能です。また、業種や業務フローに合わせたカスタマイズがしやすく、自社に最適なCRM運用を実現できます。AI「Einstein」など先進的な機能も搭載しており、単なる営業支援ツールにとどまらず、企業の成長を加速させる基盤となっています。
Salesforceは、営業活動の進捗管理、見込み顧客の育成、顧客サポート、マーケティングの自動化など、多岐にわたる機能を持ちます。すべての機能がクラウド上で連携しており、顧客との接点を一元管理できます。さらに、AIによるレコメンドやダッシュボード機能により、現場での意思決定をスピーディかつ正確に行える点も魅力です。企業内の情報共有と業務効率化を両立できる総合プラットフォームです。
Salesforceの導入は、単なるシステムの入れ替えではなく、業務効率化・売上向上・顧客満足度の最大化といったビジネス成果に直結します。ここでは、特に注目すべき3つの導入メリットを詳しくご紹介します。
Salesforceは、営業・マーケティング・カスタマーサポートといった各部門のデータを一元管理できるため、部門間の連携が格段にスムーズになります。顧客との接点情報がリアルタイムで共有され、クロスファンクショナルなチーム運営が可能に。結果として、顧客へのアプローチ精度が高まり、売上アップにも直結します。
蓄積された顧客情報を活用して、最適なタイミングでパーソナライズされた対応が可能になる点も大きな魅力です。過去の対応履歴や購買傾向に基づいて提案が行えるため、顧客満足度が向上し、長期的な関係構築=LTV(顧客生涯価値)の最大化につながります。
クラウド型であるSalesforceは、オンプレミス型システムに比べて初期導入費用や運用コストを抑えられるのが特徴です。また、必要な機能だけを選んでスモールスタートできるため、段階的な展開や中小企業での導入にも最適。柔軟なスケーラビリティにより、企業成長に合わせた拡張が可能です。
Salesforceは多機能で柔軟なCRMですが、導入にはいくつかの注意点もあります。特に、運用体制の整備や社内定着には一定のリソースと時間が必要です。ここでは、導入を検討する際に押さえておきたい3つのポイントを解説します。
Salesforceはノーコードでのカスタマイズが可能とはいえ、実際の業務に最適化するには業務フローの見直しやデータ構造の設計など、一定の専門知識が必要です。設定次第で大きく使い勝手が変わるため、運用フェーズでの整備やルール策定を怠ると、形骸化してしまうリスクもあります。
Salesforceは公式のサポートもありますが、導入支援や運用フォローは代理店(Salesforceパートナー)に依頼するのが一般的です。自社内に専門スキルがない場合は、信頼できる代理店選びが成功の鍵を握ります。また、パートナーごとの対応範囲や費用も異なるため、比較検討が重要です。
高機能なツールであるがゆえに、社内での使いこなしには時間がかかることが多いです。業務フローの変更や操作トレーニングが必要となり、特に現場メンバーへの浸透には段階的なアプローチが求められます。ツール導入だけで満足せず、運用定着までを見据えたプロジェクト設計が欠かせません。
多くの大手企業がSalesforceを導入し、業務効率化や顧客満足度向上に成功しています。ここでは、実際にSalesforceを活用している代表的な企業として、パナソニック株式会社とNTT東日本の事例をご紹介します。
パナソニック株式会社は、法人営業の業務改革にSalesforceを導入。従来、部門ごとにバラバラだった顧客情報を一元化し、グループ全体での「顧客接点の可視化」を実現しました。これにより、営業活動の質とスピードが飛躍的に向上し、社内連携もスムーズに。さらに、Salesforceを軸としたデータ基盤の整備により、デジタル営業戦略を強力に推進しています。
参考:コミュニケーションの活性化と情報共有の推進をベースに継続的な顧客価値創造の基盤を整備
NTT東日本では、営業とカスタマーサポート業務のDX推進を目的にSalesforceを導入しました。問い合わせや商談履歴、提案内容などをSalesforce上に統合し、顧客対応の質を飛躍的に向上。また、営業担当者一人ひとりが顧客に合った対応を行えるようになり、提案の精度と信頼性が格段にアップしました。属人化の解消とナレッジ共有の仕組みづくりにも大きく貢献しています。
参考:Salesforceで顧客の課題をリアルタイムに可視化
Salesforceは非常に高機能なプラットフォームですが、操作に慣れるまで時間がかかるのも事実です。特に非IT部門のユーザーにとっては、どの機能をどう使えばいいのか迷う場面も多く、社内への定着が課題になるケースも少なくありません。そこで注目されているのが「DAPツール(デジタルアダプションプラットフォーム)」の活用です。
DAPとは、業務アプリケーションの操作を画面上でナビゲーションすることで、ユーザーの習熟を支援するツールです。Salesforce上に直接ガイドが表示されるため、新人でも迷わず操作でき、研修コストやサポートの負担を大幅に軽減できます。操作ミスの削減や業務標準化にも効果的で、Salesforce導入後の「活用フェーズ」における強力な助けとなります。代表的なツールにはWalkMeやWhatfixなどがあります。
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