プロダクトアナリティクスとは?代表的な指標やツールについて解説

プロダクトアナリティクスとは?代表的な指標やツールについて解説

プロダクトアナリティクスとは、「プロダクトを利用しているユーザーの行動データを分析すること」を指します

今日のビジネスの世界では、データを理解し解釈することが非常に重要になってきています。

Forbes Business Development Councilによると、ビッグデータの解析をビジネスに持ち込むことで、企業は機敏な意思決定ができるようになるといいます。企業が所有するプロダクトにデータが蓄積されているものの、それらを自らの目的に沿って正しく分析できなければ、気付かぬうちに大きな機会損失を被ってしまっている可能性があります。そんな機会損失を少なくするために、本記事では、プロダクトアナリティクスの定義と方法、よく用いられるデータ指標、データ可視化ツールなどをご紹介します。

 

※:参考: Quyen Pham. “Using Big Data And Data Analytics For Better Business Decisions

.”Forbes Business Development Council, Aug.2022,https://www.forbes.com/sites/forbesbusinessdevelopmentcouncil/2022/08/29/using-big-data-and-data-analytics-for-better-business-decisions/?sh=3ebe08d52777.

Accessed 15 February 2023.

 

プロダクトアナリティクスとは

プロダクトアナリティクスとは、「プロダクトを利用しているユーザーの行動データを分析すること」を指します。プロダクト内でユーザーがどのページに遷移しているのか、どういう利用をしているのか、どの機能を一番活用しているのか、などのデータを分析し、何かしらのインサイトを発見することで、今後のプロダクト開発に活かすことを目的としています。

プロダクトを多くのユーザーに活用してもらうためには、日々のプロダクト改善活動が欠かせません。改善活動を行う上で重要になるのが、プロダクトを実際に扱うユーザーの動向です。「ユーザーはどのような動きをしているのか」「なぜこの動作を実行したのだろうか」などの、ユーザーの詳細な動きから次回施策のベースとなる仮説を生むきっかけを与えてくれるのがプロダクトアナリティクスです。

プロダクトアナリティクスは、事実やデータに基づいてビジネス上の意思決定を行うデータドリブン的な意思決定(=Data-Driven Decision Making)と大きく関係があり、この意思決定方法は今日の企業の成長に欠かせない方法となりつつあります。

プロダクトアナリティクスに取り組む手順

プロダクトアナリティクスは以下の手順で行います。
(1)解決したい問いを立てる
(2)データを取得
(3)データを分析
(4)可視化

(1)解決したい問いを立てる

プロダクトアナリティクスは、プロダクトを改善し、最適なユーザー体験を作り出すことを目的としています。そのため、改善すべき箇所を見つけ、それに対する疑問と仮説を持つ所からスタートします。例えば、「利用ユーザー数が3ヶ月で20%減少した」という問題が現状あるとします。疑問例としては「なぜ20%も減少してしまったのか。」、仮説例としては「これは新規ユーザーが上手くプロダクトを使いこなせていないのではないか。ユーザーはどこで離脱しているのだろうか?」と、このように表せます。その後、その疑問と仮説を解決するために必要だと考えられるデータ内容を洗い出します。

(2)データを取得

仮説を立て、取得したいデータ内容を整理したら、次にデータを取得します。データというと定量的なもの、すなわち数値を思い浮かべる方も多いと思いますが、それだけではありません。営業活動やカスタマーサクセス業務で得られた定性的なもの、すなわち顧客の声などもデータに含まれます。定量的なデータに関しては、プロダクトアナリティクスツールを用いることで取得できます。ツールに関しては、以下の記事の「プロダクトの分析・改善」でもご紹介しているので、興味のある方は是非参考にしてみてください。

https://fullstar.cloudcircus.jp/media/column/product-management-tool#a02】

(3)データを分析

仮説を解くためのデータを取得できたら、次はデータの分析を行います。このデータ分析は、単に2つ以上の要素の関係性を示すための数値分析だけでなく、ビジネスにおける代表的な分析手法や分析指標に沿って分析を行っても良いでしょう。(次の章で、SaaSにおける重要指標についてご紹介します。)

(4)可視化

仮説を解くためのデータ分析が終わったら、可視化を行います。プロダクト改善のためのデータは、最終的に改善業務を行う人々と共有するため、誰もが見て分かる形にする必要があります。この可視化に用いられるのが、BIツールと略されることが多いビジネスインテリジェンスツールで、こちらも次の章以降にご紹介します。

プロダクトアナリティクスでよく用いる指標

分析で用いられることが多い指標は以下の通りです。

・DAU
DAUはDaily Active Userの略で、1日あたりのアクティブユーザー数を測る指標です。DAU率としてアクティブ率を測ることもあります。アクティブの定義に依存しますが、これらはプロダクトを定期的に利用しているユーザー数・割合を測定することができ、主にログイン日時が用いられることが多いです。

それら2つの指標は、以下の式で表すことができます。

DAU = その日にログインしたユーザー数

DAU率 = その日にログインしたユーザー数 / 全ユーザー数

・WAU
WAUはWeekly Active Userの略で、1日あたりのアクティブユーザー数を測る指標です。WAU率としてアクティブ率を測ることもあります。こちらもアクティブの定義に依存しますが、プロダクトを1週間のうちに利用しているユーザー数・割合を測定することができ、主にログイン日時が用いられることが多いです。

それら2つの指標は、以下の式で表すことができます。

WAU = その週にログインしたユーザー数

WAU率 = その週にログインしたユーザー数 / 全ユーザー数

・MAU
MAUはMonthly Active Userの略で、1ヶ月あたりのアクティブユーザー数を測る指標です。MAU率としてアクティブ率を測ることもあります。こちらもDAU・WAUと同様に、1ヶ月の間でプロダクトを利用しているユーザー数・割合を測定することができ、主にログイン日時が用いられることが多いです。

それら2つの指標は、以下の式で表すことができます。

MAU = その月にログインしたユーザー数

MAU率 = その月にログインしたユーザー数 / 全ユーザー数

プロダクトアナリティクス.png

・機能利用率

プロダクトの各機能の利用率を計測し、ユーザーが正しく機能を利用しているかを可視化します。プロダクトのコアとなる機能、リリースした新機能の利用率を把握したり、月毎の利用率の推移を把握したりすることで、今後のプロダクト開発により根拠を持たせた機能実装を検討していくことができます。

 

・PQL(Product Qualified Lead)

無料トライアルやフリーミアムを通してプロダクトの価値を体験したユーザーを指します。

プロダクト毎にPQLを定め、PQLに達するユーザー数がどのくらいいるのか、PQLに達しないユーザーはどのステップで離脱していることが多いのかなどを分析します。

 

・TTV(Time to Value)

ユーザーがプロダクトの価値を感じるまでに要した時間を指します。

一般的にTTVは短い方が良いと言われているため、月次ベースで継続的に観測し、TTVを短くするためのUI/UX改善を行います。

 

・CRR(Customer Retention Rate)

CRRとはCustomer Retention Rateの頭文字を取ったもので、顧客維持率と呼ばれます。プロダクトの購入から顧客となった人々を、決められた期間の中でどれだけ維持することができているかを測る指標です。

CRR = (設定期間末時点の顧客数 – 設定期間の新規顧客数) / 設定期間開始時点での顧客数



・MRR

MRRはMonthly Recurring Revenueの頭文字を取ったもので、月次経常収益(=毎月発生する収益)を指します。サブスクリプション型のビジネスやSaaSビジネスにおける重要な指標の1つで、単なる月次収益だけでなく事業の安定性や成長度を示す指標にもなります。

MRRは大まかに以下の4つに分類することができます。

・New MRR(当月の新規ユーザーによって計上されるMRR)

・Expansion MRR(下位プランから上位プランにプランアップしたことで前月と比べて課金額が増加した既存顧客から計上されるMRR)

・Downgrade MRR(上位プランから下位プランにプランダウンしたことで前月と比べて課金額が減少した既存顧客から得られるMRR)

・Churn MRR(当該月にサービス解約を行ったユーザーにより計上されるMRR)

 

そして式で下のように表すことができます。

当月MRR = 前月MRR + (New MRR + Expansion MRR - Downgrade MRR - Churn MRR)

 

・ARR

ARRはAnnual Recurring Revenueの頭文字を取ったもので、年次経常収益(=毎年発生する収益)を指します。MRRよりも長期的な指標で、こちらも重要な指標の1つです。

ARRはMRRを12倍することで求められます。

ARR = MRR × 12



・LTV

LTVはLifetime Valueの略語で、生涯顧客価値と呼ばれています。LTVは顧客が取引開始から取引終了までにもたらす取引総額を表す指標です。

LTVは以下の式で表すことができます。

LTV = 顧客の平均購入単価 × 平均継続期間

 

LTVについて詳しくまとめている記事がございますので、こちらも合わせてご覧ください。

https://fullstar.cloudcircus.jp/media/column/LTV】

 

プロダクトアナリティクスツール

データドリブンな意思決定を行うためには、データの可視化が必要不可欠です。今回は、データの可視化やレポート化が可能なBIツールについて6つご紹介します。

・MotionBoard
・WebQuery
・Lakeel BI
・QuickSight
・Tableau
・Fullstar


MotionBoard(https://www.wingarc.com/product/motionboard/)
motion board.png

MotionBoardは「データ活用に必要な機能を1つのプラットフォームで提供」しているBIツールです。各業界特有のニーズをカバーしており、小売流通業向けには地図やカレンダー、製造業向けには管理図やガントチャートなどが利用できるようになっています。分散している複数のデータを集約することが可能で、集計表の作成、データ分析などを行うことができます。


WebQuery(https://www.bi.ksc.co.jp/webquery)
Query.png

WebQueryとは、「Webブラウザ上でデータを検索・分析できる純国産BIツール」です。SQLを必要としないノーコードでデータを抽出できることに加えて、それらをダッシュボード化し、視覚的にデータを読み取ることが可能です。また、抽出したデータをCSV形式にレポート化し、他システムに連携することも可能です。


Amazon QuickSight(https://aws.amazon.com/jp/quicksight/)
Quicksight.png

Amazon QuickSightは、AWSが提供するBIツールです。SQLでのデータの取得はもちろん、ExcelやCSV形式ファイルでデータを取り込み、ドラッグ・アンド・ドロップでダッシュボード化・レポート化することが可能です。それだけでなく、機械学習による分析も可能なため、幅広く詳細に分析を行いたい企業向けのBIツールであると言えるでしょう。


Tableau(https://www.tableau.com/ja-jp)
tablau.png

Tableauは、操作性や表現性に特化したBIツールです。ガートナー社による、分析及びBIプラットフォームの2020 年版のマジック・クアドラントで「リーダー」になるなど、BIツールを牽引する存在であり、世界的に利用されているツールです。ダッシュボード化・レポート化はもちろん、自然言語ベースでグラフの作成ができるため、特に専門性が無くても利用しやすいという特徴があります。

Fullstar(https://fullstar.cloudcircus.jp/)
Fullstar.png

Fullstarは、弊社が展開するカスタマーサクセスプラットフォームです。BIツールのようにデータをダッシュボード化することはできませんが、チュートリアル表示ユーザーや完了ユーザーのDAUやMAUなどの分析を行うことができます。

Fullstar2.png


まとめ

本記事では、プロダクトアナリティクスの定義と方法、よく用いられるデータ指標、データ可視化ツール(BIツール)などをご紹介しました。データドリブンな意思決定は、行う施策に客観性を付与し、人々を論理的に説得しやすいという特徴があります。そのため、施策決定段階で視覚化されたデータは非常に大きな効果をもたらすと言えるでしょう。今回ご紹介した指標やツールが、皆様の業務の一助になれば幸いです。

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