
CS部門のKPI設計/指標・AI活用などについて興味がある方へ
2025年のカスタマーサクセスのトレンドから、解約率などのKPI・効果があった施策・ツールでの生産性向上など、CS担当200名に行ったアンケート結果も掲載。ちょっと気になる「他社の動き」を見てみませんか?
詳細を見てみるCSAT(Customer Satisfaction Score:顧客満足度)は、SaaSビジネスにおいて最も基本的かつ重要な顧客指標の一つです。
顧客がどれだけ自社のサービスやサポートに満足しているかを数値化することで、カスタマーサクセスの改善やLTV(顧客生涯価値)向上に活かすことができます。
本記事では、CSATの意味や計算方法、NPSやCESとの違い、業界平均スコア、そしてスコアを向上させる実践的ポイントを解説します。
こんな方におすすめです。
目次
CSAT(Customer Satisfaction Score:顧客満足度)とは、顧客が製品やサービスにどの程度満足しているかを数値化した指標です。アンケートを通じて「満足」「やや満足」「不満」などの評価を収集し、その平均値を算出します。
CSATは、顧客ロイヤルティを測る指標の中でも、「特定の顧客接点や瞬間の満足度」をシンプルに捉えられるのが強みです。継続利用を前提とするSaaSビジネスにおいて、CSATを計測・改善することは、解約リスクの早期発見とLTVの最大化につながります。
CSATと同様、カスタマーサクセス部門で重視される顧客ロイヤルティ指標に、「NPS®(Net Promoter Score:顧客推奨度)」と「CES(Customer Effort Score:顧客努力指標)」があります。それぞれの指標は測定目的と対象期間が異なります。
各指標の違いを表にまとめました。
| 指標 | 測定目的 | 測定タイミング | 主に測れること |
|---|---|---|---|
| CSAT | 特定の瞬間や接点における満足度 | サポート対応直後、オンボーディング完了時など | サービスの一部に対する短期的な感情 |
| NPS® | 企業やブランド全体に対するロイヤルティ | 半年に一度、年に一度の定期調査など | 企業の長期的な収益成長や顧客の愛着度 |
| CES | 顧客が目標を達成するためにかかった努力の度合い | 特定のタスク完了後(機能利用、問題解決など) | 顧客体験におけるストレスや課題の有無 |
CSATはあくまで直近の体験満足度を測るため、NPS®やCESと組み合わせ、顧客ロイヤルティを多角的に分析する必要があります。
たとえば、サポート対応のCSATは高いものの、NPS®が低い場合、サポートは迅速でも製品全体の価値に満足していない、といった潜在的な課題を発見できます。
CSATはどのような計算式で算出できるのでしょうか?次章で解説します。
CSATを算出するためのアンケート質問はシンプルです。特定の接点(例:サポート対応)や製品全体に対して「どの程度満足していますか?」といった単一の質問を投げかけ、5段階または10段階で評価してもらうのが一般的です。
最も一般的な5段階の評価尺度と回答例は以下の通りです。
CSATスコアの算出には、大きく分けて「詳細CSAT」と「総合CSAT」の2つの方法があります。
以下で詳しく解説します。
詳細CSATとは、アンケート回答総数全体に占める、「満足」または「非常に満足」と回答した顧客(肯定的回答者)の割合を表します。SaaS業界で利用される「CSAT」というスコアは、この「詳細CSAT」を指すことがほとんどです。
計算式は、以下のように表せます。
CSAT(%)=(「満足」・「非常に満足」の回答数÷全体の回答数)×100
サポート・UI・機能追加・料金プランなど、どのタッチポイントで満足・不満が生じているかを明確にし、ピンポイントな改善が可能になります。
総合CSATは、アンケート回答者全員の評価スコアの平均値を算出する方法です。この方式は、一般的にSaaS企業がKPIとして採用する詳細CSATと比べると頻度は低いですが、顧客の平均的な満足レベルを把握したい場合に利用されます。
総合CSAT(%)=(全回答者のスコア合計 ÷ (回答者数×評価の最高点))× 100
総合CSATは、平均点として直感的にわかりやすいメリットがある一方で、満足度の「絶対的な水準」(どれだけの顧客が満足しているか)を示す指標としては、詳細CSATに劣ります。
CSATスコアを測定したら、次に気になるのが「この数値は高いのか、それとも低いのか」という判断基準です。
CSATの平均値は一般的には70〜80%が目安ですが、SaaSを含むソフトウェア業界では80%前後が良好とされます。その他、ACSI(American Customer Satisfaction Index)を元に公開されている業界別CSATの平均値は以下の通りです。
CSATは、特定の製品、サービス、地域、業界によって大きく変動します。たとえば、BtoC業界では満足度の変動が大きい傾向があり、B2BやSaaSでは、サポート体験やユーザーインターフェース(UI/UX)の使いやすさがスコアに強く影響します。
自社のスコアを客観的に評価し、適切な目標設定を行うためには、業界ごとの平均値を把握しておくことが重要です。
参考:業界別の CSAT ベンチマーク: 2025 年に良いスコアとは?

CSATがビジネスにおける重要指標として広く採用されるのには、「顧客ニーズの理解」「データにもとづいた改善が可能」「顧客ロイヤルティの向上」といった様々なメリットがあるためです。
ここでは、CSATのメリットについて詳しく解説します。
CSATの活用によって、顧客が「どのポイントに満足し、どの体験で不満を感じているのか」を具体的に把握できます。
数値化された結果を分析することで、顧客の主観的な声だけでは見えにくい課題を明確化できるため、顧客ニーズの適切な理解につながります。商品・サービスの改善やコミュニケーション施策に反映することで、顧客の期待値と実際の体験とのギャップを縮められます。
CSATは単なる満足度指標にとどまらず、改善サイクルを回すための重要な評価基準になる点もメリットです。定期的にCSATを測定し、施策前後のスコア変化を追うことで、どの取り組みが成果を生んだのかを定量的に判断できます。
たとえば、UIの最適化や問い合わせ対応の迅速化によってスコアが上昇すれば、施策の有効性を明確に評価できます。
満足度を高める取り組みは、単なる顧客満足の向上にとどまらず、長期的なロイヤリティ形成にもつながります。満足度の高い顧客はサービスを継続利用しやすく、他者への推奨(NPS向上)やアップセル・クロスセルにも効果的です。
さらに、顧客がポジティブな体験を積み重ねることで、ブランドへの信頼や愛着が醸成され、結果として解約率の低下やLTV(顧客生涯価値)も期待できます。

CSATには多くのメリットがあることを紹介しましたが、その測定結果を鵜呑みにすると誤った判断につながる場合もあるため注意が必要です。
ここでは、CSATを運用する際に理解しておくべき主なデメリットについて解説します。
CSATは顧客がサービスを利用した直後の感情を数値化するため、瞬間的な印象や状況に大きく影響される傾向があります。たとえば、サポート対応の待ち時間や担当者の態度といった一時的な要因が、スコアに強く反映されるケースなどです。
そのため、長期的な顧客満足度やブランドへの信頼度を評価するには、NPSや継続率など、時間軸の異なる指標と併用して分析することが重要です。
CSATでは、特に満足度が極端に高い、または低い顧客が回答する傾向があり、中間層の声が反映されにくいのが課題です。そのため、実際の顧客全体の印象とスコアが乖離するリスクがあります。
より正確なデータを得るためには、回答率を高める工夫や、異なるタイミング・チャネルでの調査を組み合わせる必要があります。
CSATのスコアだけでは、「なぜ満足度が下がったのか」「どの要素が不満を生んでいるのか」といった具体的な原因までは把握できないため、改善の具体策につながりにくいといった側面があります。
そのため、自由記述コメントやフォローアップインタビューなどの定性調査と組み合わせて、背景要因を深掘りすることが求められます。スコアの変化を「出発点」として捉え、具体的な改善につながる仕組みを構築することが重要です。
CSATは単なる満足度の数値だけではなく、顧客体験を改善するための実践的な指標として活用できます。
ここでは、CSATを効果的に活用し、顧客満足度向上と事業成長につなげる具体的な方法を紹介します。
オンボーディングやカスタマーサポート、契約更新など、顧客との主要な接点ごとにCSATを実施することで、フェーズごとの満足度の差を可視化できます。
たとえば、導入段階でスコアが低ければ初期サポート体制の見直し、更新時に低ければ料金プランや価値訴求の再設計が必要とわかります。このように、プロセス単位で調査を行うことで、優先的に改善すべき領域を正確に特定することが可能です。
低いCSATスコアを単なる「不満の数値」として放置するのではなく、改善につなげることが重要です。たとえば、スコアが低い顧客に対して個別のフォローアップを実施し、具体的な不満点をヒアリングすることで、改善のヒントを得られます。
さらに、顧客の声をもとに改善を行い、その結果をフィードバックすることで、「自分の意見が反映された」と感じてもらえ、信頼関係の再構築にもつながります。
CSATをNPS(推奨意向)やCES(顧客努力度)と組み合わせることで、より多面的な評価が可能です。
CSATは顧客の短期的な満足度を測るのに適していますが、長期的な関係性や再利用意向を把握するには限界があります。
そこで、ブランドへの愛着やロイヤルティを示す「NPS」、サービス利用時の手間や利便性を定量化した「CES」を組み合わせることで、企業は「今の満足」「継続意欲」「利便性」といった複数の視点から顧客体験を総合的に把握し、精度の高い戦略設計が行えます。

CSATスコアを効率的に計測・向上させるには、単にアンケートを実施するだけでなく、顧客体験全体を見直す視点が欠かせません。ここでは、満足度を高めるための4つの具体的なポイントを解説します。
CSATスコアを効率的に向上させるためには、アンケート設計から配信、集計・分析までを一元管理できるツールの導入が効果的です。
たとえば「Fullstar」は、SaaSツール上でアンケートを収集でき、リアルタイムで回答を分析可能です。さらに、満足度スコアの推移を自動で可視化し、改善施策の成果をデータとして蓄積できます。
顧客満足度を継続的に向上させる仕組みを構築するのに、ツールの活用は欠かせません。
カスタマーサポートにおける「待ち時間」は、CSATを低下させる主な原因の一つです。この問題を解決するには、サポート対応までの時間や、問い合わせ解決プロセスにおける現在の進捗状況を、顧客に見える化することが重要です。
たとえば、チャットサポートで「現在○人待ち」「平均返信時間○分」といった情報を明示することで、顧客の不安は軽減され、「企業は適切に対応してくれている」という安心感を感じてもらえます。「対応が早い」というポジティブな印象は、結果的にCSATの向上につながります。
CSATスコア向上のためには、顧客がサポートに頼らず、自力で課題を解決できる環境を整えることも欠かせません。具体的には、充実したFAQページ、チャットボット、プロダクト内のヘルプガイドなどを整備します。
Fullstarでは、Webサイトや業務システムの操作画面から、関連するFAQやマニュアルに直接リンクを設置できるなど、「自己解決率を高める機能」が一体化されています。
たとえば、保育園向け業務支援ツール「はいちーず」では、この機能を活用することでセルフオンボーディング率が30%から78%へ大幅に向上し、月20時間の工数削減を実現しました。
このように、顧客がスムーズに課題を解決できる仕組みを構築することで、「自分で解決できた」という満足感を生み出し、結果として全体の顧客満足度向上につながります。
CSAT最大化のためには、チャット、メール、電話、Web会議など、複数のサポートチャネルを用意し、顧客が最もストレスなく問い合わせできる手段を選べるようにすることが求められます。
チャネルの選択肢を増やすことは、「お客様の立場に寄り添ったサポート体制」を印象づけるのに効果的です。問い合わせ内容や状況に応じて、最適な方法でサポートを受けられる環境を整えることで、安心感や信頼感が高まります。
CSATは顧客満足度を手軽に可視化できる有効な指標であり、短期的な体験の評価だけでなく、顧客体験全体を改善するための出発点として活用できます。
さらに、NPSやCESと組み合わせることで、満足度や推奨意向、課題解決のしやすさといった多角的な視点を得られ、より精度の高いCX改善につなげられます。SaaS企業では、定期的な満足度調査とデータ分析を通じて、サービスの改善点を明確にし、顧客との信頼関係を築くことが長期的な成長につながります。
また、効率的に満足度向上を目指すには、ツールの活用も大切です。顧客が自分で課題を解決できる環境を整えたい場合や、満足度向上にお悩みの際は、Fullstarのようなデジタルアダプションプラットフォームの導入も検討してみてください。

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