Cloud CIRCUS 広報部
クラウドサーカス株式会社が提供する、カスタマーサクセスマネジメントツール「Fullstar」を導入したお客様の事例をご紹介します。
今回は、株式会社いい生活 鈴木 一也様、鈴木 理愛様、三井 瑛乃様に取材をさせていただきました。
不動産市場に特化したバーティカルSaaSを展開。「心地いいくらしが循環する、社会のしくみをつくる」というビジョンを掲げ、経営課題を解決するためのシステム・アプリケーションを企画・開発。
入居者・オーナーアプリ、営業活動業務支援、賃貸業者間流通サイト、賃貸管理支援など不動産市場における主要業務を全面的にカバーしている。
ワンプラットフォーム・マルチテナント型のSaaSにより「業務の標準化」を実現し、システムの提供のみならず蓄積されたナレッジとテクノロジーにより、コンサルティングや業務委託など幅広いソリューションを提供している。
橋口:
まずは、今回Fullstarをご導入いただいた経緯について教えてください。
鈴木一也様:
顧客体験を良くしていきたいと考え、導入しました。
弊社のSaaSは、多くのお客様にご利用いただいており、大変ありがたいことにそのほとんどが一度導入されると解約することなく継続いただいております。
直近の決算資料(2024年3月期第2四半期)でも開示されている通り、月次解約率は「0.06%」と非常に低い数値になっております。そのため、直近の解約率には課題を感じておらず、またこれ以上下げることもとても難しいため、この数値を維持できるよう、「将来的な解約が発生しないように、現在の顧客体験を良くすること」をカスタマーサクセスチームとしての重点課題と捉えています。
これまでもマニュアルの整備など顧客体験を良くするための施策はいくつか取り組んできたのですが、マニュアルサイトを見てくれない方もいらっしゃるため、サービス画面内での施策をこれから強化していくべきとなりました。ただ、サービス画面内での施策を行っていこうと思うと、どうしても開発側の作業工数が発生してしまうため、ノーコードでカスタマーサクセスサイドだけで取り組める施策を行いたいと思いました。
橋口:
貴社の規模でSaaSを展開されている会社でこの解約率を維持できているのは、他の会社でほとんど聞いたことないですね。現時点で、素晴らしいサービスの提供とカスタマーサクセスが行えているからだと思いますが、その中で具体的に何をやっていきたいと思われていたのですか?
鈴木一也様:
大きく3つございます。
1点目が、ユーザーからのお問い合わせをできるだけ減らすことです。弊社サービスは不動産会社様にご利用いただいておりますが、業界的にもデジタル(SaaS)に触れる機会は多くなく、まだまだ電話・Faxのやり取りが多い業界です。弊社へのお問い合わせも、その流れでお電話にていただくことが多く、マニュアルサイトに力を入れても、なかなかお問い合わせ前に閲覧・活用していただけていない状況でした。問い合わせを減らすことで「サポートの工数削減に繋がる」ことはもちろんですが、顧客体験を考えた際に「問い合わせなくても自己解決ができる」ことが理想であるため、問い合わせを減らしたいと考えています。
2点目が、新機能の周知です。毎月何かしら新機能のリリースを行っており、お客様から要望いただいた内容を反映させて、より使いやすいサービスにできるよう開発を行っております。ただ、リリースしても気付いてくれない方も多く、従来の周知方法では限界を感じておりました。よりお客様に新機能を知ってもらえる仕組みを作りたいと、開発もカスタマーサクセスも考えており、何か別の方法を検討しておりました。
3点目が、解約予兆があるユーザーへの適切なアプローチです。現在解約はほとんどない状況ですが、今後どうなるかは分かりません。解約を意思決定された後にカスタマーサクセスでアプローチしても解約阻止は難しいため、こちらから利用頻度が落ちたユーザーがいればアプローチする仕組みを作りたいと思っておりました。
これらをツールで実現したいと考えておりました。
橋口:
そのような状況で他社様とも比較検討されていたと思うのですが、Fullstarを選んだ理由を教えてください。
鈴木一也様:
大きく2点あります。
1点目は、弊社が行っていきたいことを非常に上手くくみ取ってくれて、希望通りの支援をしてくれそうと感じたためです。クラウドサーカス様も複数プロダクト展開されており、事業規模やカスタマーサクセスの体制等のビジネスフェーズが非常に近いと感じ、そのような状況や課題から開発されたのがFullstarと伺ったため、弊社の課題に対し最も解像感高くプロダクト提供をされていると思いました。実際に導入前のお打ち合わせ段階から弊社が望んでいることをよく理解していただいていると感じていました。これは導入後の話になってしまうのですが、実際に困っていることを相談した際も、弊社の要望をくみ取ったリリースをしていただき、またスピード感を持って対応いただき、非常に助かっています!
2点目は、導入コストが低価格であり、複数プロダクトを有している弊社にとって導入ハードルが低かったことです。Fullstarを比較検討している際、初期費用なしで月額費用も低価格だと感じていました。また、他社のツールは1つのプロダクトに対して費用がかかり、複数のプロダクトにツールを導入するとその分費用がかかってしまうものでした。一方Fullstarでは複数のプロダクトに対して一定の費用で利用することが出来たので、導入ハードルが低かったのを覚えています。
橋口:
ビジネスのフェーズが近いのは仰る通りですね。
弊社の直面した課題から開発したツールであるため、貴社の状況にも非常にマッチしており、痒い所に手が届くようなサービスになっていると思います。
鈴木理愛様:
Fullstarでは「リリース案内のポップアップ表示」「初期セットアップのチュートリアル表示」を主に行っております。ログイン後の画面にポップアップで月次のリリース案内を掲載しています。これはユーザーからお褒めの言葉をいただいています!
お知らせに掲載しても忙しくてなかなか見られないユーザーに対しても、積極的にリリース案内や新機能をアピールできるというところで重宝している機能です。
また、躓きやすい初期セットアップの方法をチェックリストにまとめて、画面右はじに設置し、ユーザーが自力でセットアップが出来るよう提供しているので、ユーザーと弊社双方でコスト・時間の削減できていると感じています!
※サービス画面内で表示しているポップアップの例
三井様:
他には、ポップアップ表示で天気の情報などリアルタイムな情報もスピーディーにユーザー様の画面に反映できるのがノーコードならではの使い方だと思います。
弊社サービスで入居者アプリがあります。例えば台風情報など、入居者に事前にお知らせすると喜ばれそうな情報を弊社から不動産会社様へポップアップでお伝えしたりしています。これを開発に依頼をして実装というフローで行おうとすると、リアルタイムでユーザーへの周知ができません。ノーコードでできるからこそ、その日の状況に合わせて適切な活用促進を行えることがとても便利です。
また、サービスの満足度を測るために「レビュー機能でNPS調査」をしています。
NPSを取っていると点数だけでなく、ユーザー様のお声を拾えるのでサービスの改善点が把握でき非常に助かっています!これまではNPSを取ったことがないので、Fullstar導入前との比較はできませんが、思っていた以上にユーザーに回答いただけていること、自由回答のコメントも多くいただけており、分析に繋げられていること、NPSの点数も高い数値を出せていることが、成果として感じられている部分です。
橋口:
FullstarのNPS調査はユーザー様の画面上に出せるので、一般的なメールでのNPS調査より5倍程回答率が上がるのも魅力の一つですね。
鈴木一也様:
リリース情報や新機能情報が今までの5~7倍ユーザーに届いています。
これまではサポートサイトでの周知をメインで行っておりました。Fullstarを利用し始めてからのサポートサイトの閲覧数とポップアップの閲覧数を比較した際に、5~7倍ほどFullstarのポップアップ閲覧が多かったため、狙い通り情報を届けることができております。
三井様:
また、人がタッチするべきところに注力できる施策を打てています。これまでオンボーディングの際に多かったお問い合わせをチュートリアルで表示することで、ワンタッチの問い合わせが削減でき、人が支援するべきところに力を入れることが出来ると考えています。弊社で比較的新しいプロダクトの問い合わせはFullstar導入時から増えていないので、効果を感じているところです。
橋口:
ユーザー数が増加するとどうしてもお問い合わせは増えてしまうので、その中で問い合わせが増えていないのは非常に効果が出ていると思います。
鈴木一也様:
また、開発の工数を大幅に削減できています。これまではプロダクト内の施策はすべて開発に行ってもらう必要がありましたが、Fullstarを活用しノーコードで施策実施ができております。また、ビジネスサイドと開発サイドで都度コミュニケーションを細かく取り、実装をしていかないといけないところがありましたが、その辺りのコミュニケーションコストも削減できています。
開発の貴重なリソースはできるだけ新機能開発に充ててほしいため、カスタマーサクセスがやりたい施策は今後も開発に頼らず実施していきたいです。
橋口:
今後の活用について教えてください。
鈴木理愛様:
今後行っていきたいことは、作成したチュートリアルの改善です。
まだまだチュートリアル完遂率が低いと感じているので、よりユーザー様が完遂してくれるチュートリアルに改善していきたいと思っています。ステップごとにユーザーの離脱率が分かるため、その離脱率を見ながら要因分析し、ノーコードでクイックに改善をしていきたいです。
三井様:
私の部署では現在一人で施策を打っているので、他の職域を巻き込んでさらなる顧客体験向上に繋げていきたいと考えています。具体的にはアナリティクス機能を使って測定できているNPSのデータ分析を行い、施策に繋げていきたいと思っています。
鈴木一也様:
チュートリアルを、よりユーザー様が困っているタイミングで表示できるようにしたいと考えています。プロダクトの画面内にツールチップを設置し、ツールチップ内のURLからガイドが見られる方が、よりユーザー様が困っている時にガイドを表示することができると思っています。
また、イベントトラッキングの部分を現状あまり使えてないと感じているので、分析をすることで解約予兆のあるユーザー様にアプローチしたいと考えております。
橋口:
お忙しいところありがとうございました!